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就活のバカヤロー

就活のバカヤロー (光文社新書)

就活のバカヤロー (光文社新書)

こういうセンセーショナルな新書を買ってしまうと,ちょっと悔しくなる.

不思議なもので,就職先が決まってから就職活動に対する情報収集をする時間が増えた.
この会社で良いのだろうか,ひいては私の就職活動は間違っていなかったのだろうか,という不安が私をせき立てているのかもしれない.実際は良いも悪いもクソもなくそこで働かなきゃ若年無業者になるだけである.そして,内在化された世間に許されず,首をくくることになるだけである.

さておき,就職活動は手段が目的化した酷い茶番だと常々思ってたので,この本を読んでちょっとスカッとした.

私たちは常々メディアに踊らされているが,現代においてはあちこちで踊ることができる.ドラマで,ワイドショーで,新聞で,バイラルマーケティングで,私たちは踊りたい曲で踊ることができる.また,踊らされてなどいないと叫び,後ろを向きながら踊ることもできる.

でも,職を得よう/学生を採用しようと思ったら,課題曲はただ一つ.あのイージーリスニングみたいな曲しかない.あまたの会社,あまたの社風,あまたの働き方があるのにもかかわらずだ.

そんなユニフォームで気持ちの悪い就職活動を批判した,素敵な本だと思う.