銀世界と風の少女
- 作者: 松山剛,かぼちゃ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2008/12/20
- メディア: 文庫
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砂漠とそれに特化した生物がどうのみたいな裏表紙のあらすじを読んで「これはもしかするとすごくハードかもしれない!」と購入決定.
割とソフトだった.
やや設定過多・説明過多で消化しきれてない気がした.特にアフターマスでもないのに人物まわりがみんな不幸設定がつきすぎててヴェーってなった.一部のキャラならともかくも,大半につくとさすがにちょっと消化しきれなかった分が胃にもたれる.
あまりつっこむと,すごい勢いで好きな作品の墓穴になるので言えないけど.
でもつまらないかというとそんなことはなく,カタルシスのために用意されたシーンでカタルシスを感じられた.色彩とか音のイメージもきっかり伝わってくるし,文章もこなれていると思う.
新規レーベルの新作品を踏んづけるのってちょっとどきどきだったけど,大丈夫だったみたいだ.
(追記 12/31):
説明過多という印象の正体にようやく気づいた.
砂漠にすむ生物の名前がサソリなら「サンドスコーピオ」,カニなら「サンドクラブ」という風に「サンド+(実際の名前)」となってるんだ.
もし,砂漠の生態系が文化に影響しているのなら砂漠にいない生物とのアナロジーに基づいた命名はしないと思う.私たちがカニを見ても「海カニ」っていわないように.